M3-2017春終了しました。ご来場いただいた皆さま、ありがとうございました!
また、いつもお菓子の差し入れなどしてくださる方もありがとうございます。制作中などに美味しくいただいております。
会場後の数時間は、アルバムジャケットのデザイナーNoriko Watanabe氏が持ってきてくれたボックスアートの実物もご覧いただくことができました。限られたお時間だったのでご覧いただけなかった方もいらっしゃったかと思いますが、それは氏の個展等でまた観ていただく機会があれば良いなと思います。
続けて新譜アルバム自体について。
1. Awakening II
2. Across the Bridge
3. From Child
4. 日常
5. Lost Hope
6. Access to the World
7. A Rocket Tree
8. To Child
9. Riverside Run
10. ヴァイオリンとピアノのための“Expectation”
昨秋のシングル発表時に「次のアルバムは落ち着いた曲が多く入ると思う」と書きましたが、その通りになったと思います。史上最多となる8名の奏者に参加いただき、アコースティックなサウンドが楽しめる曲集になりましたが、彼等から「癒やし」というキーワードを寄せていただいたことからも、今回の曲集のキャラクターが良く分かります。
反面、ライブにつながる「動」の楽曲は今回は入りませんでしたので、これ以後のオリジナルはそちらにシフトしていくことになるかと思います。2015年秋の「ヴァイオリンとピアノのための“Expectation” 」以降は、特に他の奏者の方に演奏をお願いするなどしてアコースティックな完成度の高さを追求してきましたが、この要素に、さらに『MOVE』『PARALLEL』で見せたようなアグレッシブさを加えていくと、面白いものができると思いませんか?
次はそういう方向性で行きます。
各曲について
- Awakening II
1. Awakening II
— VUTTER@3/1新譜発売 (@VUTTER) 2017年4月17日
VEIL収録のAwakeningに明確に曲調を寄せて作ったアンビエントな序曲。二つの和音と一つのモチーフ(この曲ではA-E-Fis-D-A)だけ用いる手法も同じ。霧深い、幻想的な映像に当てて書いた
https://t.co/hkxtsA4Raa
- Across the Bridge
2. Across the Bridge
— VUTTER@3/1新譜発売 (@VUTTER) 2017年4月18日
昨秋のシングルですが、ピアノを録り直しました。ミックスの方向性はほとんど変えていませんが、シングルよりすっきりまとまった音になっていると思います。https://t.co/5Rq6X3XnPT
ヴァイオリン演奏はJACKさん、ピアノの演奏はかなもえさんにお願いしました。映像のために書いた曲ですが、楽曲単体でも映える曲なのでこの位置に入れています。
- From Child
3. From Child
— VUTTER@3/1新譜発売 (@VUTTER) 2017年4月19日
子どもをテーマにした映像に曲を書く場合、子ども目線か親目線かで曲想も変わってくるのですが、これは子ども目線。素直でまっすぐなイメージですね。私の曲としては非常に珍しくフェードアウトで終わりますhttps://t.co/s07fBFDJrs
動画版から、ピアノ、ヴァイオリン、ドラムスを生音に差し替えています。Across the Bridgeのお二人に加えて、ドラムスはShin Miura氏。フェードアウトの件は、ライブで再現できないこともありあまり積極的には使わないのですが、この曲ではイメージが合ったことと、次曲へのつなぎの関係で採用しています。
- 日常
4. 日常
— VUTTER@3/1新譜発売 (@VUTTER) 2017年4月20日
佐久間元樹(@SakumaMotoki)さんのアコースティック・ギターソロによる一曲。原曲は伴奏+メロディーの2楽器打ち込みという体でしたが、彼の編曲により全く新しい魅力が生まれたと思いますhttps://t.co/Slh3MS4kFx
1月のライブでご一緒したギタリストの佐久間さんに演奏とアレンジをお願いしました。ギター一本で世界観を作り上げる佐久間さんの演奏をお聴きして、この曲をアレンジも含めてお願いしたらまた違った深味が出て面白いのでは?と思いまして。期待に違わぬ素晴らしい世界観を構築していただき、また私の曲集にはなかなか現れないギターサウンドという側面からも、アルバムのなかで良いアクセントになったと思います。
- Lost Hope
5. Lost Hope
— VUTTER@3/1新譜発売 (@VUTTER) 2017年4月21日
昨春のシングル。かなもえさん(@kana_moe)のソロで録り直しました。静謐で冷たい曲想ですが、アコースティック・ピアノの人間味がプラスされて深みが出たと思います。一音一音じっくり聞いていただきたいhttps://t.co/aUZomNoTSP
シングルの私の演奏とは音が違う箇所がありますが、こちらが本来の譜面通りの音です。今回のアルバムはdaybreak(夜明け)というタイトルからも、朝、光が差す、という画を想定しているわけですが、それに相反する存在、夜、闇の部分がこの曲になります。アルバムタイトルには出てこない裏の主役とでも言いましょうか。
- Access to the World
6. Access to the World
— VUTTER@3/1新譜発売 (@VUTTER) 2017年4月22日
既発表曲(昨春のシングル「Lost Hope」のカップリング)ですが、ドラムス、ギター、ヴァイオリンを生に差し替えるという、地味に豪華な変身を遂げました。https://t.co/fN1y8YrAYW
ドラムス、ヴァイオリンは前述のお二人(1月のライブでもこの曲を弾いていただいています)、ギターはりょ~さんにお願いしました。バンドサウンド風のインストゥルメンタルを何度も作っておきながら、生のエレキギターとドラムスを合わせた楽曲というのは実は初めてということになります。今回の曲集の中では異質なサウンド(どちらかというと前作のelementscapesに近い)ですが、テーマ的にアルバムに通じるものがあることと、Lost Hopeの長大な世界観を中和する役割もあり、収録することに。曲の並びもシングルのときと同じです。
- A Rocket Tree
7. A Rocket Tree
— VUTTER@3/1新譜発売 (@VUTTER) 2017年4月23日
ツーコードのギターで淡々と進む曲調のなかに、マーチング・スネアの音の粒が流れ込んでくる…この曲集で最も意外性のあるサウンドと言えるかもしれません。https://t.co/i4vjalpAi4
これも映像音楽のために書いた楽曲ですが、マーチング・スネアのために少しアレンジを変えています。スネアはShin Miura氏、ギターはりょ~さん。かなり特殊なサウンドですが、今回の曲集でも一、二を争う面白い楽曲になったと思います。どこが面白いかというと、打音が大量に流れ込んでくる攻撃性もありながら、ツーコードで淡々と進む曲調は心地良く眠気さえも感じる…この両極端な二面性、でしょうか。
- To Child
8. To Child
— VUTTER@3/1新譜発売 (@VUTTER) 2017年4月24日
伴奏型からも、From Childとの関連性を感じていただけるかと思います。こちらは親目線。ありきたりですが優しい眼差しのようなイメージです。ひねりなし、ストレートです。https://t.co/Fl2Q4ooWhu
From Childと同じ映像に想起された楽曲。ギターはりょ~さん、今回はバンドスタイルからアンビエントな楽曲まで縦横無尽なスタイルに対応していただきました。
ところで今回のアルバム、私は一切演奏しないつもりだったのですが、結果的にこの曲だけエレピを弾くことになりました。ちょい役なのでクレジットはしていませんが(笑)。
— VUTTER@3/1新譜発売 (@VUTTER) 2017年4月24日
- Riverside Run
9. Riverside Run
— VUTTER@3/1新譜発売 (@VUTTER) 2017年4月25日
Across the Bridgeとは兄弟的な関係、ピアノのモチーフを共有しています。正直デモ段階では平凡な出来でしたが、生のPf, Trpが入ってぐっと世界が広がり、完成度が上がった印象ですhttps://t.co/LWwlZ2xrBp
Across the Bridgeと同じ映像に想起された楽曲。ピアノはかなもえさん、ピッコロ・トランペットをSho Miura氏にお願いしました。ツイートでも触れていますが、デモ段階から完成度の上がり幅が一番大きかった楽曲といえます。
- ヴァイオリンとピアノのための“Expectation”
10. ヴァイオリンとピアノのための"Expectation"
— VUTTER@3/1新譜発売 (@VUTTER) 2017年4月26日
一昨秋のシングル。題名からしてクラシックなアプローチの曲ですが、一方でテーマ性もあり、そのテーマが今回の曲集に通じているためトリに持ってきました。https://t.co/dQKv4oBvU7
これはシングルから触らずそのまま入れました。ヴァイオリンは琴羽しらすさん、ピアノは小鳥遊さん。この曲とAwakening II~Across the Bridgeの2箇所がアルバムにおける夜明け(daybreak)の部分となっています。シングルの時点でアートワークはどこか共通する世界観でしたし、こういう構成になるのは自然な流れだったのかもしれません。
アルバム取扱ショップについて
バター工房オンラインショップ、各種同人ショップにて取扱開始しております。詳しくは特設サイトから。iTunes Store等の配信販売はもうしばらくお待ちください。
なお、シングル「ヴァイオリンとピアノのための“Expectation”」「Across the Bridge」はバター工房オンラインショップのみのお取り扱いとなります。どちらもアルバム未収録楽曲「即興メヌエット」「Grand Madam」が入っています(いずれもオススメの楽曲なのでアルバムに入れたかったのですが、叶わず)。アルバムを購入される際はよければご一緒にいかがでしょうか?