liberty 2
    New Album "COMFORT 2" 2023/4/30 release


7/25 IMERUATライブ「ミナ・ポニーカの革命前夜」感想

昨年1月ぶりのIMERUATライブ!下北沢の北沢タウンホールにて。学生時代に知人の映画に1曲だけ楽曲提供した際、完成品の上映が行われたのがここでした。当時自然豊かな茨城で暮らしていた私は下北沢に初めて降り立ち「なんてゴミゴミした街なんだ、こんなところで暮らしていたら死んでしまう」なんて思った記憶があります。なので、今回会場の報を聞いたとき「映画館みたいなところじゃなかったっけ?」って思ったのですが、まさしくそんな感じで、最前席は舞台と等高、全席指定、という今までとは一味ちがう雰囲気でした。個人的には座って観られるのはとても嬉しかった(笑)。映画も上映できる環境とあって、PVをいっぱいに映し出せるのもIMERUATの世界観を増幅して良かったのでは。

最初の曲は「ヴァルヴァーラの野望」。生演奏は歌と、浜渦さんのザラメと片栗粉?のフォーリーのみ。ちょっと演技が入っていたのかな?いきなりちょっと捻った表現で入ったので、攻めてるなー良いなー、と思いながら観ておりました。

その後「Cirotto」(トンコリの音が外れていたのが残念。湿度?)他や新曲と思われる曲がいくつか続き、あまり流れが読めない中でスッと挿入されたのが「6muk」。ライブではお馴染みのムックリナンバーで、正直そろそろ飽きてきた頃合いではあったのですが、今回は弦四によるリアレンジが良かった。リアレンジといっても原曲の構成はそのままで、新しく加わった音達が元のイメージを壊さず良い方向に新鮮味を加えていました。

その後、観客参加型の「イメルア体操第四」。個人的に体を動かすのは苦手なんですが、それは体育とかで周りが得意ななかで悪目立ちするのが嫌だっただけなので(笑)、ああやって皆さんが戸惑いながらやるような環境では、意外と素直に出来てしまうものです。地味に弦四が入ってサウンド的にはパワーアップしてたのですが、体操していたのでよく聞けなかった(笑)。

続けて新曲「ぽろろろろろ」「のみたいな」等(この辺り記憶が曖昧、順番前後してるかも)、ファンシーなナンバーが続き場の雰囲気が良く分からなくなってきた後の「N-Chart」。

本当に格好良かった。至高。初演の衝撃に並ぶ完成度だったように思います。弦四も入っていましたが、それよりも一匹さんのパーカッションを初めとした、 IMERUAT本来のサウンド(この曲はダークで異質な部類ですけど)がここで息を吹き返したかのような印象。唯一、スタンディングで聞きたかった曲でした(笑)。乗りたいのを必死に我慢!それでも鉛直方向に単振動していたとは思うんですけど。

あの満場の拍手も、お客さんの「これだよこれ!」みたいな気持ちが含まれていたような気持ちがしました。N-Chart好きの自分としても、妙に嬉しかったです。何様なのか。

この後は1stアルバムの曲が続いたのですが、どの曲も秀逸で、これぞライブ!という、充実した時間の流れでした。IMERUAT自体がアイヌというアイデンティティを持っているわけで、そこに立ち返った音楽表現というのがやはり揺るぎない軸なのかなと思いました。個人的にも、IMERUATに惹かれたのはそこが大きいので。2ndアルバムでポップ度と冒険度を一気に爆発させたのも大好きなのですが、それも1stあってこそだなあと。歌の面でも、Minaさんのボーカルに格好良いのとキュートなのがあるとしたら、自分は前者の方が好きなのです。キュートなのも面白い曲多いんですけど、4曲に1曲くらいで良いかな、なんて。3rdも引き続き冒険度は高そうですが、アイデンティティを失わずに攻めてもらいたいものです。

アンコールは珍しく明るく穏やかな曲調の新曲と、TeNiOE。最後にハジける曲が欲しかったので、このラストは大正解。シンプルなビートなのに(だからこそ?)、すごくライブが楽しいんですよねこの曲。そして実はダンスも付いてパワーアップしてましたね。Minaさんの七变化と唐突なバックダンサー登場と何やらおかしいことになっていた浜渦さん(ああいう姿が観られるのもIMERUATならでは!)に気を取られていましたが、アンコール曲におそらく新曲分くらいのエネルギーを込められていたわけで、アーティストの姿勢として素晴らしく思いました。

以上で終演。二時間、長すぎず短すぎず、ちょうど良い時間で楽しめました。

というわけで3rdアルバム、楽しみにしています!(強引にまとめる)