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daybreak
New Album "daybreak" 2017/4/30 release


2015年総括

バター工房15周年となった2015年。2014年がゲーム音楽アレンジを強化した一年だったことに比べると、オリジナルの活動が増えた一年だったように思います。アルバム、シングルを一枚ずつ出しました。しかし、オリジナルのライブを一本も打たなかった。理由の一つは春の新譜elementscapesがBGM寄りのサウンドだったこと、もう一つは夏以降の光田さんの20周年ライブをはじめとするさまざまな音楽受容を通して自分の音楽性を見つめ直す時期になったこと、あるいはゲーム音楽のライブの機会も多くいただいたことでそちらに傾注したことが上げられるでしょうか。

来春の新譜をどうするかはまだ見えていないのですが、それとは別にオリジナルのライブを打ちたい。また、ゲーム音楽の活動がライブや生放送寄りになっていたので、今年控え目になっていた演奏動画の投稿を再開していきたい。今のところはそんな面持ちです。

今年の出来事

春の新譜がゲーム音楽風のサウンドになったのは、昨年のゲーム音楽アレンジ活動を通じてその音楽性を自分のオリジナルに昇華したらどうなるかを具現化したかったのだと思います。同じことは2009年のアルバム『DIGNITY』でもやっていますが、間にアルバム3枚を挟んでまたやりたくなるというのは、やはり周期があるのかもしれませんね。

BGM然としたアルバムだからといって演奏の機会を持たないのは勿体ないというのは自分でも感じていて、今後のライブで数曲ずつでも取り上げていきたいなと思っています。

ソロ枠でIMERUATの「N-Chart」を弾かせていただきましたが、今見ても随分フリーダムな冒険をやらせていただいたと感じています。あまり知られていない曲の魅力を伝えるのも大事ですが、次回も出させていただけるとしたら、既に知られている曲の魅力を拡充して発信する、という方向性に回帰するかもしれません。

今年唯一のリア生。ささやかな場ですが、ニコ生の回数を重ねる度にリアルの重要性も同程度感じていますので、来年も続けていく予定です。この形態の演奏会は、私のゲーム音楽アレンジがより大きなステージに進むにつれてなかなか打ちにくくなることが予想されますので(箱を大きくすると今みたいに全員のリクエストをお受けすることが困難)、ご興味のある方は是非今のうちに参加していただければ、と願っております。

  • 8月 光田ホイホイ 出演

大和屋一座さんのリアルイベントに出演させていただきました。「時の傷痕」のバンドアレンジとピアノ演奏、Sailing to the Worldの「Reincarnation」のピアノソロ演奏をさせていただきましたが、特に前者は慣れない編成ということもあり、難儀しながらも何とか完成まで持っていくことができました。

この頃から、昨年入手した楽譜浄書ソフトを活用したバンドスコアの作成などを行い、自分の即興で完結しがちだった音楽性を外向きにする試みが多くなりました。この経験は秋のオリジナル新譜に直結します。

春の新譜がファンタジーな世界観を構築していく一方で、アコースティックな、「演奏」に基づいた音楽作品を作りたいという感情も次第に増していき、一篇のヴァイオリンとピアノのためのデュオを書き上げました。ここに夏のバンドでの経験、すなわちそこに自分が入ると打ち出される音楽を客観的に判断するのが難しく、自分の音楽を外から見てみたくなったこと、さらには浄書の経験等が加わり、この新譜は作曲に専念し演奏を奏者に委ねるという形態を採ることになりました。

これにより音楽の完成度は上がりましたが、今後どの程度続けていくのかはまだ悩みどころです。完成度が上がることにより個性が落ちることが見受けられたためです。この種の試みは今後も続けていくつもりですが、来春も同じ形態にするかは、プロダクション時期になってもう一度見定めたいと思っています。しかしこうなると、次なるアルバムは一体どうなるのでしょう?ここまで次回作の形が見えないのは初めてなので、ちょっと自分でも予想がつかないです。

オリジナルの音楽作品を取り扱うオンラインショップを開店。何度か書いてますが、行く行くは楽譜の取り扱いもしていきたいと思っています。そもそも楽譜を作るところからなのですが。いつかM3で、楽譜集(文字通りの新譜)を出すときも来るのではないかと思います。私の曲はバンド形式の曲からピアノソロまでいろいろありますが、まずはピアノソロの楽譜集を出すのが自然かな、と現段階では思っています。

  • 11月 プレイング浜渦 "Electrical Stage" 出演

ボーカル付き編成での「Imeruat」、ルーディメンタルドラムとバックサウンドの混交を試みた「Besessenheit」を演奏しました。こちらも8月とは違った意味で新たな試みを取り入れた舞台となりました。制約のある中での取り組みが良い効果を生み出すのは必定、ここでも類に違わず面白いアレンジを書くことができ好評をいただけましたが、結果的に生み出した音は必ずしも満足の行くものではなかったため、これに折れずに再挑戦ができればと思っています。

15周年記念として2000年12月作曲の古い曲「VIT #1」の復刻版を期間限定公開しました。

http://twitsound.jp/musics/ts7ODlM7h

演奏動画

クロノクロス「時のみる夢」


大和屋一座さんの演奏イベント「トリコロール」OPアクトにて弾かせていただいたもの。後半の「時の傷痕」とのミックスがポイントですが、それよりも低音からのアングルが新鮮というご意見も。もしかしたらこの方が自分の演奏の特長は分かりやすいかもしれませんね。(ピアノの左側に余裕のあるスタジオに入ったら試してみようかな)

ゼルダの伝説ムジュラの仮面 メドレー


詳しくはこちらの記事を参照。ここまで長くするならもっと他に入れる曲があったのでは、と思わなくもないですが、ムジュラの闇の部分に肉迫できたのは良かったかなと思います。最後の鐘の音から誓いの号令・メインテーマの流れ(8:40~)はオススメです。

FF10「嵐の前の静けさ」

RPGの1ダンジョン曲が記事内に取り上げられる辺りが今年度の投稿数の少なさを物語っていますが、本当はこういう曲を一番弾きたいのですよね。それはピアノ配信で実現できていることですし、リスナーの皆さんとはいつも濃い応酬ができていると思うのですが、この応酬をここに留めておくだけにするのは、少しばかり惜しいと思ってしまうのです。

FF7「リユニオン」

このシーン(ラストダンジョンでない方)の怖さ、深刻さを考えると、ちょっと楽曲本来の綺麗な成分を抽出しすぎたアレンジかな、とも思うところがありますね。もう少し積極的に汚してもよかったかなと。BGM本来の空疎感、あるいは往年のゲーム音楽に欠かせないさまざまな「物足りなさ」が楽曲のアイデンティティとなっていることは、今後ゲーム音楽のアレンジ・演奏を続ける限り、決して忘れずに居たいものです。

2016年に向けて

思えば2015年の後半は苦難が続き、珍しく自分の音楽活動の必要性などを顧みる機会も生まれた時期でした。ゲーム音楽にせよオリジナルにせよ、ここまで培ってきたものを活かして良い音楽を創っていきたいですし、自分が良いと思うものを創ると皆さんがそれに呼応してくださる、そんな音楽本来の流れをこれからも生み出し、また享受して行きたいですね。あまり弱みを出すのは好きではないですが、最近は逆風も多く、活動を続けていくのは決して簡単ではありません。私の活動に賛同してくださる方は、願わくば変わらぬご支援を賜れれば幸甚に存じます。来年も、どうぞ宜しくお願い申し上げます。