daybreak
New Album "daybreak" 2017/4/30 release


映画音楽を担当しました

音楽を担当させていただいた映画「祖谷物語―おくのひと―」が2/15(土)から新宿で公開されます。

祖谷物語(いやものがたり)―おくのひと―
蔦 哲一朗監督作品
2013年 日本 カラー 35mm
出演:武田梨奈大西信満田中泯ほか

あらすじ

女子高生が山から降りてきました―。

ある夏の日、川を遡るようにボンネットバスに乗って東京から青年・工藤がやってくる。自然豊かなこの田舎村で、工藤は自給自足生活を始めようとしていた。ところが、一見平和な村では、地元の土建業者と自然保護団体との対立や、鹿や猪といった害獣から畑を守ろうとする人々と獣の戦いなど、様々な問題が起こっていた……。

そんな中、工藤は人里離れた山奥でひっそりと暮らすお爺と春菜に出会う。電気もガスもなく、物もほとんどない質素なこの家の生活は、時間が止まったかのようにゆっくりしている。お爺は毎朝、山の神様が祀ってある社まで山を登ってゆき、 お神酒を奉納する。春菜は一時間かけて山を下って学校に通い、放課後はお爺の畑仕事を手伝う。効率とは無縁の2人の生活は、工藤の心をゆっくりと浄化していく。

しかし、季節が巡るにつれ、おとぎ話のようなお爺と春菜の生活にも変化が起きる。進学に悩む春菜と体調が悪化していくお爺。ずっと続くと思っていたお爺との生活がズレ始めたことに不安を抱く春菜だが、お爺は春菜の心配を余所にいつものように山に出掛けていく。田舎での生活に期待を寄せていた工藤も、 厳しい自然との共存に限界を感じ、自分は所詮文明社会の下でしか生きられないということに絶望を隠せないでいた…。

公開に寄せて


実際に現地祖谷を訪れて、日本にこういうところがまだあるのかという驚きを得たことは確かです。上記のあらすじにもありますが、時間の流れが違うし、流れている空気に独特の重みを感じる。
ここに自分の音楽を合わせるとしたら…?と構えてしまいましたが、結局画にはまったものはたとえば予告編でも流れているピアノ曲のような、自分の中でも比較的自然に生まれてくる部類の音楽でした。ただ、現実を描きつつもファンタジー色のある作品ですので、音色に変化を付けるといった音楽面からのアプローチも試みています。結果、やや霞がかったような、独特の世界観が生まれたように思いますが、この世界観はあの朝、現地に初めて降り立ったときに目の当たりにした景色にダイレクトに通じているような、そんな気もいたします。
169分という尺が、実際観終わってみるとそこまで長く感じないのも、文明社会とは違う時間の流れをそのままこの映画が持っているからなのかもしれません。
僕が実際に体験した世界観を、皆さんにも味わっていただきたいですね。よろしければ是非劇場まで足を運んでいただけますと幸いです。