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elementscapes
        最新アルバム「elementscapes」2015/4/26 release

drive_2013

たまには肩の力が抜けた記事を。

仲間内(リア生に端を発するVUTTERクラスタ)にお呼ばれしたドライブ企画において、一人一時間尺でオススメ曲リストを作るという趣向が成されたために制作したプレイリスト「drive_2013」を紹介します。

個人的には四年前に作った「best_inst2009」の続編という位置づけで選曲しました。今の世の中プレイリストなるものは幾らでも作れるわけですが、こういうイベントに寄せる選曲としてはやはりある程度コンセプトを持たせた選曲にしたい。更に、その選曲をCDに焼いて個人的に持っておきたい、と思えるくらいの内容にしたい。そこまで意気込むタイミングでも無いと思うのですが、いざ選び始めるとどうしてもそういう心持ちになってしまうもので。もちろん、その中でも程良く力を抜いて、魔が差して選びたくなるようなネタ選曲(デスメタルポニョ等)はバンバン割愛しながら絞り込んで行きました。

コンセプト

  • インスト曲のみ
  • 1アーティスト1曲
  • 全体の流れ(序破急)を意識
  • 基本的にPS2/GC以降のサウンドないし生音曲。一般音楽と比較しても遜色のない音を意識。最も古いサウンドはPS

基本的に「best_inst2009」のコンセプトを踏襲していますが、今回は1アーティスト1曲の縛りは外しました。

曲目

  1. IKON: PACO - ZABADAK
  2. kiRite: ヴォルフィノーの市 - 光田康典
  3. FF13: ブレイズエッジ - 浜渦正志
  4. FF12: 安息の時 - 崎元仁
  5. スーパーマリオギャラクシー: Wind Garden - 横田真人
  6. 交響組曲ドラクエ6: エーゲ海に船出して - すぎやまこういち
  7. ARMODYNE: ARMODYNE - 光田康典
  8. FFTA2: 知恵くらべ - 崎元仁
  9. 双界儀: Frequency - 菊田裕樹
  10. Black Ocean: Giant - IMERUAT(浜渦正志
  11. FF8: Force Your Way - 植松伸夫
  12. アンリミテッドサガ: バトルテーマIV - 浜渦正志
  13. サガフロ1: Last Battle -Emilia- - 伊藤賢治
  14. 双界儀: Regret - 菊田裕樹
  15. ロストオデッセイ: 亡魂咆哮 - 植松伸夫
  16. FFTA2: つづられる言葉 - 崎元仁
  17. ソーマブリンガー: - Ring - - 光田康典
  18. 交響組曲ドラクエ7: 凱旋そしてエピローグ - すぎやまこういち

IKON: PACO - ZABADAK

D
(動画の一曲目)
ゲーム音楽(もしくはゲーム音楽作曲家によるゲーム音楽でない楽曲)から選曲した曲群において、最初の一曲目のみはポップスから選んできました。といっても民族音楽プログレZABADAKであり、インスト曲であり、クロノクロスが出た時期に光田さんの公式サイトでインタビューを受けた吉良さんが原点回帰を謳った最新アルバムとして紹介されていたアルバム『IKON』からの選曲ということで、限りなくゲーム音楽に近いサウンドではあるのですが。マリンバやヴァイオリンが躍動するエスニカルサウンドに、ギターやベースの力強さが加えられています。

kiRite: ヴォルフィノーの市 - 光田康典

アルバム『kiRite』の二曲目。クロノシリーズでお馴染みのシナリオライター加藤氏による小説、この曲のチャプターは「春は嫌いだ」の印象的な一節で始まりますが、音楽面ではいたって爽やか。7拍子のリズムの上に煌びやかな楽器が連なり、落ち着いたビートの中にも止めどない高揚感を与え続け、サビで一気に花開く展開はまさしく春を感じさせます。

FF13: ブレイズエッジ - 浜渦正志

オーケストラとピアノの協演によるボスバトル曲は浜渦氏特有の曖昧なハーモニーに始まり、少しずつマイナーコードがはっきりと像を結び始め、途中のリズムが切迫していくパートを挟んで最高潮の盛り上がりを迎えます。人気の通常バトル曲「閃光」に隠れがちですが、こちらの曲も噛めば噛むほど味が出るタイプの曲として両者を程良いバランスに落ち着かせていると思います。

FF12: 安息の時 - 崎元仁

FF12発売前の公式サイトでサンプルチューンとして公開されていた一曲。崎元さん曰く「まったり昇天系BGM」。相変わらずの諧謔的なコメントですが少なくとも自分は途中のハープアルペジオとストリングスで一気に天の高みまで持っていかれてしまいます。

スーパーマリオギャラクシー: Wind Garden - 横田真人

マリオゲームの楽曲としてオーケストラを登場させた横田さんの功績は目を見張るものはありますが、その代表曲と呼べるものを探せばやはりウインドガーデンに落ち着くでしょう。「社長が訊く」のインタビューで演奏風景の映像が紹介されているところからも、この世界観の顔となる曲として公にも認められている感があります。しかしこの曲の全てを支えているのは、オーケストラよりもアコースティック・ギターストロークでしょう。

交響組曲ドラクエ6: エーゲ海に船出して - すぎやまこういち

ドラクエの航海BGMのなかでも異色なのは、この曲があまりに感傷的な雰囲気であること。そして何より大変美しい楽曲です。最もやり込んだゲームであることを差し引いても、この曲が自分の中では頭一つ抜けています。あるときは悲しく、あるときは情熱的に、またあるときは波の跳ねるような愛らしさも持ち合わせており、一曲のなかでさまざまな表情を見せてくれます。ここでこのプレイリストは一つ区切れるイメージ。

ARMODYNE: ARMODYNE - 光田康典

D
(動画の一曲目)
「アーモダイン」の音楽はシンフォニック・ロックであり、打ち込みオーケストラの上にエレキギターシンセサイザーが重なります。光田さんの中でも少し珍しいサウンドを聴くことができるわけですが、最初のナンバーであるこの曲は更にエスニカルな女声ボイスがフィーチャーされており、この作品の持つ独特な世界観をいち早く体現しています。

FFTA2: 知恵くらべ - 崎元仁

何よりハープシコードの踊るようなメロディーが特徴的な一曲。重厚な崎元オーケストラの中でも飛び抜けて軽やか、爽やかな一曲と言えるでしょう。

双界儀: Frequency - 菊田裕樹

一転してアコースティック・バンドサウンド。シンプルな編成のなかで、ベースとアコースティック・ギターの持ち味がすっきりと活かされています。

Black Ocean: Giant - IMERUAT(浜渦正志

浜渦さんのユニットIMERUATのファーストアルバムより。この曲はドイツ語によるスクリプトが挿入されているだけでMinaさんのボーカルの無いインスト曲であり、最近ではコンテンポラリーダンス曲としての一面も強調されるようになりました。打ち込みピアノによる自由なサウンドは飛びきり往年の浜渦節ゲーム音楽を感じさせられたものですが、元々そういった媒体のために書かれた音楽であることが先のコンサート(ピアノシュラハト)のコメントで示唆されていました。

FF8: Force Your Way - 植松伸夫

ここからは怒濤のバトル曲五連発。さまざまにアレンジされている曲ですが、結局はオリジナルが一番個性的だと感じています。迫力がありながら重厚すぎず軽快さも感じさせる楽器編成を軸に、次々と転調を重ねて展開し元の調に戻ってくる構成は何度聞いてもウーンと唸ってしまう。自分にとっては最初にやったFFなわけですが、そのボス・バトル音楽としてこの曲を受容できたのはなかなか幸運だったのではないかとさえ思います。

アンリミテッドサガ: バトルテーマIV - 浜渦正志

サガフロ2のFeldschlacht IVを思わせるラテン風バトル曲。それよりも遥かに気まぐれな楽曲で、こちらに行けばまたあちら、という風に聴いている内に幻惑されてしまいそうな一曲。しかしアコーディオンとヴァイオリンの持つ情熱的なサウンドは一曲を通して貫かれています。

サガフロ1: Last Battle -Emilia- - 伊藤賢治

桜庭さんを思わせる変拍子と幾度と無くブレイクを挟む構成が特徴的な一曲。ループ前にタメを作って一気にメジャーコードがはじける様は、常にとめどない爽快感を与えてくれます。

双界儀: Regret - 菊田裕樹

この曲のイントロを聴くと、エレキギターを分厚く重ねて爽やかな曲を作ることができるのかと感じさせられます。終盤ではもっとオーソドックスなロック風のギター・ソロを聴くこともできます。

ロストオデッセイ: 亡魂咆哮 - 植松伸夫

壊れた楽曲を作るならこれくらい壊れてほしいというリスナーの思いに120%応えたような楽曲。エレキギターによるロックサウンドを基に、クラシカルなコーラス、和太鼓、ラップと次々に新しいエッセンスが加えられていき、見事なまでに無国籍な植松サウンドを作り上げています。ベタな音楽もこの域に達すると一周して格好良いと思えるから不思議です。

FFTA2: つづられる言葉 - 崎元仁

バトルメドレーを経て、余韻を残す音楽としての短いピアノソロ。崎元さんのピアノソロ楽曲はそう多くないように感じますが、短いながらもピアノの旨味が凝縮されているように思います。

ソーマブリンガー: - Ring - - 光田康典

こちらも余韻としての音楽。女声による美しい多重コーラスはまさに光田さんの真骨頂。

交響組曲ドラクエ7: 凱旋そしてエピローグ - すぎやまこういち

ドラクエ7におけるエンディング楽曲。前回選曲した6のエンディング「時の子守歌」と並んで、言い尽くせない深さを湛えている楽曲だと思います。曲は勇ましいファンファーレ・マーチ調の前半(凱旋)と静穏な後半(エピローグ)に分かれ、特に後半のオーボエとストリングスによる旋律は大変美しくはかなく、しかしどこか明るさを感じさせるところが素晴らしい。最初に盛り上げて、後半は収束していくという展開がポイントです。