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    New Album "COMFORT 2" 2023/4/30 release


ライブ・コンサートにおける「迫力」「音の歪み」の拮抗

  1. 先月観たASKAライブ@新宿厚生年金会館が、音が歪んでいて存分に感動できなかったこと
  2. 今日観たオールモーツァルト室内楽コンサート@立川市市民会館大ホールが、クラシックをそんなに好きでもなくなった自分にとってさえASKAライブよりも感動できてしまったこと

の二点を受けてのtwitter考(一部抜粋)

※「音が歪んでいて」と書きましたが根本的に問題があるほど歪んでいたわけではありません。クラシック・アコースティック系寄りのホールサウンドとライブハウスでのPAサウンドくらいしか聴いたことのなかった筆者が、ホール規模でのPAサウンドに慣れていないというファクターが多分にあります

  • オールモーツァルトという絶対観に行かないような外見だったのにレクチャーつきで面白いし演奏上手いし曲目バランスとれてるし音のつぶれたポップスライブよりはずっと良くて何か複雑
  • マイク使わないホンマモンのアコースティック音楽の強みってどれだけ箱(会場)をでかくしても音が歪まないことにあるような。そのぶん音が遠くなったり迫力なくて嫌いな人もいるだろうけど個人的には歪んだ大音量よりずっと好き
  • でも今日の観客には結構寝てる人も居て。まろやかな音だし無理ないとも思うけど、家で聴くクラシックに催眠効果を望むならともかく、生の演奏を観れるんだから起きてた方が得だよなぁと。演奏者たちも寝ずに観てほしいだろうし
  • 今までに観た完璧なコンサートは、大迫力のロック・ミュージカルで音も歪みなく完璧なPAだった国際フォーラムのRENT。そっち方向での理想系は体感したから、もう少しアコースティック寄りで躍動感のある眠くならない完璧な公演*1を観てみたい。(吹奏楽とかは割と近い)
  • ちなみに自分の開いたソロコンが激しい曲ばっかりだったのはアコースティック音源一本でとにかく迫力を出して観客を注目させ続けたかったから。そういう意味では一応「アコースティック寄りで躍動感のある眠くならない公演」ではあったのかも

なおサウンド面だけでなく思い出補正まで入れれば当然ASKAライブの方が感動しました。幼い頃から聴き続けたアーティストを初めて生で観た瞬間だったわけですから。でも目の前で声を張り上げてる人の歌が耳に入ってこない、バック・バンドで弾いている人の演奏が耳に入ってこないというのは辛かったです。目と耳に入ってくる情報が一致しないから不自然だし、何よりもったいない。芸大での二年間でプロの演奏の重要性を知った身として、「あんなに歪んだ音になるなら打ち込みでも良いじゃん」なんてことは思いたくないものです(もちろん要所要所に生でないと再現できないアーティキュレーションがありましたが)。

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*1:これは僕の目指す音楽スタイルに重なります。「公演」を「アルバム」に置き換えても同じこと