liberty 2
    New Album "COMFORT 2" 2023/4/30 release


最近の作曲

映画

世界観の観点から電子的な音を使ってみたくなったので、シンセリードやシンセパッド、エレピの音を中心に曲を組みました。劇伴なのであまり曲が展開しない、つまりひとつのコードの中で延々と音を足し引きしていくような…今までの自分にはあまり無い作曲法を使った気がします。早い話がアンビエントとかミニマル・ミュージックの世界ですね。既に全曲を提出し終えて、今はMA(映像に音を合わせる作業)の段階です。
音をパーツごとに区切って、逆再生やフランジャーなどのエフェクトをかけた音、かけていない音、場面場面で出たり引いたり…といった感じでしょか。あとはランダム・オートメーション。たとえば全音符で伸ばしたシンセリードの音を128〜256分音符くらいの間隔で音量をランダムに散らせてやるとノイズっぽい音が得られるので飛び道具として使ったり。要所要所のパーカッションも木質、金属質、砂質などのバランスを考えて入れるようになった辺り…院での店舗BGM制作や、電子音響ゼミの成果が少しずつ出てきているのかもしれません。
こういう新奇な曲こそアルバム(サントラ盤)化できたらいいんですが、権利等の都合があってなかなか。今までの映画の音楽もしかり。作曲した人間はあくまで僕なので作ろうと思えば作れる気もするんですが、やはりサントラは世界観あってのものなので…音楽だけ先行してリリースするのはおかしい、という言い方が適切でしょうか。

ミュージカル

こちらは共同作業として、打ち込みによる歌のバックトラック制作を行っています。自分で曲を作ることもあれば、他人の曲を編曲したり、エレキギターの生演奏を入れてもらったり。ジャンルとしてはクラシカルな音も要所要所に用いつつ、バンドサウンドやダンスビートを骨格にした比較的小規模なサウンドですね。相手にしているのは皆アマチュアですが、バンドの素養に限って言えば僕より詳しい人間から意見をもらえるので面白いです。カチンと来ることもありますけど(笑)。こちらはまだ曲が残っているのと演出の都合でどんどん変更が加わることが予想されるので、来月まで作業が続く見通しです。
プロに比べれば演奏や録音の質は劣りますが、やはり生音パートが一つ混ざると打ち込みの世界観はガラリと変わりますね(この辺りはFF13で浜渦さんが仰ってますけど)。上質な打ち込みに上質な演奏を混ぜたFF13程のサウンドは作れなくても、今回のサウンドは生のアクティブ性と打ち込みのバランスが取れている分、今まで僕がオリジナルアルバムでやってきたようなオール打ち込みやオール生ピアノとは違った魅力があるような気がしています。