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elementscapes
        最新アルバム「elementscapes」2015/4/26 release

2009年総括

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
2010年一発目の記事が2009年の総括というのはどうかと思いますが、結果的にそうなってしまいました。年末年始と音楽活動を続けてしまったので、この辺りで書いておかないと本当に区切りが付きません。

活動歴

大きな年でした。2007-08年に音楽を制作した映画の上映、PFFアワード受賞、海外進出と、めまぐるしく事態が進んでいきました。今もまだその大きな変化の流れの中に居ると捉えていますが、全体像が見えるまでには次のプロジェクトが動き出すんだろうなぁと思っています。そして夏に音楽をレコーディングした映画、そして今プロダクションに入っている映画、いずれも春には上映を迎えます。ここからまた新たなものが生まれてくるはずです。
アルバムに関しては『COMFORT』『哲學的風景II』『DIGNITY』の三つを作りました。ここまで来てようやく自分の音楽の原石が並んだような印象ですね。これらをすべて昇華した音楽を、今までよりじっくり時間をかけて作れればと思っています。
年末にはC77関連の活動を通じて、コラボレーションの大切さ、大衆性の追求などを考えることができました。一人の活動は外からの刺激を拒みやすく煮詰まりやすい面があり、大衆性を重視した音楽は映画のそれよりもフィードバックに速効性がある。そして、自分の意志を通すことが難しくなったり、音楽の本質から逸れやすくなったりといった各々のリスクもある。上記のメインストリームの活動に加えて、こういったことを見直す機会もときどき持つようにしたいですね。


芸術観

主にゲーム、ミュージカル、クラシックの音楽を受容してきた自分ですが、音大の二年間を通してそれよりももっと先に進んだ芸術音楽というものがようやく見えてきました。この距離感は自分でもまだ捉え切れていませんし、まして一般のリスナーの方々には伝わりようのないところもあると思っています。芸術音楽の遠さが見えた分、自分の目指してきた音楽が少し近くに感じられたような安心感が今はあります。どちらの変化も見逃さないように気をつけたいですね。最終目標は大衆音楽と芸術音楽の中点。

人生観

4月から社会人になることになりました。ただのアーティストにはなりたくないし、ただのサラリーマンにもなりたくない。一人分の人生を二倍生きるような自分の人生観がいよいよ下地を固めてきました。両者の中庸を行くということは、それぞれの面で純粋に求道している人にはなかなか叶いません。自分より他人が優れていると感じる機会がどうしても多くなる、ある意味損な人生です。今しばらくは自分の人生の特殊性に慣れる必要があります。長所が二倍に膨れ上がってくるのはもう少し先のこと。普通のアーティスト、普通のサラリーマン、どちらもが持っていないものを自分が持っているという感覚はどんどん強まってくるはずです。どう転んでも大器晩成型なので、今はゆっくり生きたいと思います。

音楽の受容

人生において一番長い時間触れてきた音楽、CHAGE and ASKAを存分に受容した年でした。簡単に言えばファン化。1月の活動休止の知らせから、ここまでどっぷり浸かることになるとは思いませんでした。音楽や映像、書籍を通して、ポピュラー音楽に関する考え方、ステージング、アルバム制作のノウハウ、作詞・作曲、プロデュース能力、自分のルーツの発見など、さまざまな点を学ぶことができました。ポピュラー音楽については斜に構えてきたところがあった自分ですが、ようやくファンになったと言える存在が見えたことは単純に嬉しいものがありました。もちろん最初にファンになった光田氏や、浜渦氏やカプースチンをはじめとするその他のフェヴァリット・アーティストの大切さも変わらないですけどね。
あとはそれに付随するポップ・アーティストや、プログレッシヴ・ロック、ニュー・エイジ、劇伴などをいくつか聴いた程度でしょうか。2010年はもう少しいろいろな種類の音楽を聞いていきたいと思います。やっぱり刺激を受けないと自分の作り出す音楽も凝り固まってしまいますからね。


今は映画音楽のプロダクションが一区切りついて、ミュージカル側にシフトしていこうかという段階です。あまり体が休まってないような感じがするので当面は余程のことでない限りは仕事は受けず、ゆっくりと休みながら新生活に備えていきたいと思っています。2009年内には終わらせるはずだった映画音楽が長引いてしまったのは失敗でしたが、環境の変化に弱い自分が実家に機材を持ち帰って柔軟に曲作りを実現できたことは、これから生活をシフトする上でのある種の自信にもなった気がします。