今年はまった音楽たち2
続きです。特に9月はアルバム制作が佳境に入ったこともあって、音楽を聴くことからは遠ざかっていた気がします(こんな記事を書くくらい)。とはいえ、この時期に聴いていたポップス系の曲のエッセンスは、少なからず『LIBERTY』(特にpart b)に現れているような気がしています。
7〜9月
The Very Best of OGR: GALLERy 〜オブジェ〜
- アーティスト: ZUNTATA,OGR,小倉久佳,ゲーム・ミュージック
- 出版社/メーカー: ZUNTATA
- 発売日: 1999/12/18
- メディア: CD
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骨さんから数年前に紹介されていたにも関わらずロクに聴いていなかったCDです(申し訳ないです)。ゲーム音楽にJ-POPのアレンジャーが付いたわけで、実はかなりレアな存在かもしれません。好きな曲の感想は以前の記事に書きましたが、気に入った理由はシンセと生音の融合の巧さが一番に来ると思います。どちらかというと生音嗜好の自分にとってはたとえば前回のCHAGE and ASKAの方が好みかもしれませんが、インストゥルメンタルであるということと、シンセを活かした楽曲ということで、学ぶところはとても多いアルバムです。
参考:骨さんの記事
他には夏休みに地元で入手したZABADAK、新居昭乃、[iksi:d]辺りにもかなりはまりましたが(特にZABADAK)、結果的にはどれも歌とバックサウンドのいずれかが好みにはまらず、今となっては少し熱狂が引いてしまった感があります。新居昭乃さんの覚醒都市(過去記事)は好きですが、この曲の暗く、しかしパワーも感じられるようなバックサウンドは新居さんの曲では珍しいようで、大抵はもっと控えめな曲なのが残念でした。いや、控えめな曲も好きなんですが、カップリングの「黄昏は未来で待つ」(YouTube動画)とか好きなんですが、やはり控えめな曲はたまに聴きたくなる程度というか、真の好みとは違うのだと感じています。
10〜12月
- アーティスト: ゲーム・ミュージック,菊田裕樹
- 出版社/メーカー: ソニーレコード
- 発売日: 1998/06/11
- メディア: CD
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双界儀との出会い(厳密には再会)は11月でした。間違いなく今年一番のヒットだと思います。サントラはプレミアが付いててとても買えず、ループバック録音の音源しか持っていないのですが…。民族音楽とポップスの長所を合わせたようなアルバムですが、なかにはディストーション・ギターやオーケストラが効いている曲もあって総合的に素晴らしい出来だと思います。エスニック・ボーカルとドラムス、和太鼓の融合が素晴らしい「Quake」、ヴァイオリン・デュオとフォーリズムが熱狂的な「Fire Wire」(YouTube動画)、ディストーション・ギターのリフとオルガンで今にも飛び立てそうな高揚感を与えてくれる「Regret」…挙げればキリがありません。今後しばらく周りの音楽人にはコイツを布教していくことになりそうです(笑)。
余談
元々好きなアーティストで再注目している人に、植松伸夫とDavid Wiseの両氏がいます。植松氏はロスト・オデッセイの「亡魂咆哮」(過去記事)などを通じて、気軽に楽しめる路線に走りがちな昨今のゲームにおいて映画的な(しかし普通の映画とは違う)壮大かつ斬新な音楽を与えてくれることを期待するようになりました。先日のVoices購入は、そんな植松氏の最近の活動を確認したくなった気持ちからでもあります。
Wise氏はスーパードンキーコングシリーズの音楽を改めて聴いた折、環境音やミニマル音楽の要素をふんだんに取り入れた、あまり表に目立ってこない、しかし美しい背景に絶妙にマッチする音楽という、普通に音楽をやっているだけでは絶対に身につかない類稀なスキルを持っていることに注目するようになりました。今後音楽を作る上でも聴く上でも忘れてはならない存在として、今年はこの二人を挙げておきたく思います。